気侭日記

気侭にのんびりと更新中。

2014-02-20-Thu-19:02

【 小説付き 】 356

▼えがお

はにかんだ笑顔って可愛いなぁって思います。
思わずもれちゃったみたいな無防備な笑い方がかわいい…
ほっぺうにーって抓りたくなりますよね。かわいい。
なつくんの肌は予想以上にもち肌だと信じて疑ってません。
うるおいリング()はできないと思うけどな!さすがにな!るーちゃんはどうかな!
なつくんは何でこんなにギャップかわいいんですかねかわいい。
戦ってる時は誰よりもかっこいいし頼りになるし普段は可愛いし何この子魅力的くあわいいぃ…
本誌もむねあつですね。これからが楽しみなのだわー!

追記になつるちゃん小説でも。
妹にお前には珍しくほのぼのだと言われました。珍しく何回も言われました。
いつも非日常なんて書いてないと思うよ!!

【一番星のまたたく夜空で/FTナツルー】











ぼくらは同じ夢をみました。







「ハッピー! ハッピーどこだー!」

バタバタと騒がしい足音を立てながら、桜髪の少年は走り回っていました。走っては止まり、辺りをぐるりと一周見回し、同じように走り出し、止まり、見回し、そしてまた走り出します。
どうやら、捜しているのは彼の相棒である青い仔猫のようです。仔猫の名前を何度も声に出しています。

「くっそー、あれほど勝手に飛ぶなよって言ったのに! 見付けたらぐりぐりの刑だからなー!」

そう悪態付いた少年の声は上ずっていました。本当は心配で心配でたまらないのです。何せ、相棒の仔猫はまだ産まれて一年も経っていない赤ん坊です。初めての土地に一人ぼっちだなんて、さみしくて仕方がないはずです。少年は瞳に溜まった涙を乱暴に自分の腕で拭い、もう一度走り出しました。

「ハッピー! ハッピー! くそっ、なんでこの辺誰もいねぇんだよ!」

桜髪の少年はもう何十分と走り回っています。それなのに、誰一人としてすれ違いません。辺り人がる草原には点々と小屋が立っていましたが、人の気配は全くしません。
しかし、少年はここを廃墟とは思いませんでした。人より五感の優れた少年には、人の声や生活音が聞こえていたからです。
だから沢山走り回れば誰かに会えるはずだったのですが、少年の思惑虚しく人っ子一人出会えていません。しかも、これだけ声を張り上げて呼んでいるというのに仔猫からの返事もありません。桜髪の少年は悔しげに地団駄を踏みました。

「においはずっと近くにあるのにどーして見つからねぇんだよ!」

少年は人探しや物探しをする時、必ずにおいを辿って探し出します。それも人並み外れた少年の五感あってのことですが、今回も同じように仔猫のにおいを追って走り回っていたはずなのです。それなのに距離は付かず離れず、一向に追いつきません。まるで目の前にぶら下がったご飯を追い回しているかのようです。
けれど、こんなところで立ち止まってはいられません。もうじき日が暮れてしまいます。少年は大きく息を吸い、渾身の声量で仔猫の名前を呼びました。

「ハッピー!」
「ひゃっ…」

すると、少年の目の前の茂みから小さな声が漏れました。けれど少年の知っている声ではありません。少年は訝しげに眉を寄せ、声のした茂みに近付きます。

「誰かいんのか?」

少年は声を掛けましたが、反応はありません。代わりに、微かに甘いにおいがしました。確かに誰かがいるようです。
少年は少しだけほっとして、更に言葉を続けました。

「なあ、青い猫を見なかったか? 両手くらいの大きさのちっちゃい猫なんだけど」
「…猫?」

ようやく、茂みの向こうから少女が顔を出しました。綺麗な洋服に身を包んだ、金髪の少女です。
少女は考えるように天を仰ぐと、気付いたように桜髪の少年を指差しました。

「あなたのマフラーに引っかかってる」
「え⁉︎ まじか⁉︎」

少女の言葉に、少年は慌てて首に巻いていた大きなマフラーを解きました。すると何てことでしょう、ずっと捜していた相棒の仔猫が規則正しい寝息を立てて寝ているではありませんか。これではいくら駆けずり回っても見付かるはずがありません。どうやら頭にしがみ付いていられなくて、少年のマフラーの中にずり落ちてしまったようです。
少年は大きく大きくため息を吐き、青い仔猫を抱きしめました。何はともあれ、無事に見付かって安心しました。

「みつかってよかったね」
「おう。サンキューな」

少女の笑顔につられて、少年も笑顔でお礼を言います。少女は花のような笑顔で、少年は人懐っこい笑顔でそれぞれ笑っています。ほんの少しだけ時間がゆっくりになりました。

「ここで何をしていたの?」
「ハッピーを捜しに来たんだ。それまでは2人で冒険してた」

少年が青い仔猫を指差して言うと、少女はキラリと目を輝かせました。

「冒険してたの⁉︎ すてき!」
「だろ! 変な形したでっけぇ石とか、変な色した生き物とか見付けたんだ!」
「いいなぁ…あたし、あまり遠くに行ったことがないの。だからうらやましいわ」
「そんなん、足があるんだからどうにだってなるだろ」
「そうかな?」
「そーだよ」

顔を伏せた少女に、少年は尖った歯を見せて自信たっぷりに笑います。もちろん、自分の言うことを信じているからです。

「足があるなら歩けるじゃねぇか。だからどんな場所にだって行けるんだ!」
「…遠くても?」
「近いとか遠いとか関係ないぞ。知らない場所にいることが冒険なんだ! だってワクワクするじゃねぇか!」
「そっか!」

少女の顔に花が戻りました。ふわりと舞った金髪が、甘い香りを漂わせます。少年はむず痒くなったのか、鼻を隠すようにマフラーに顔を埋めました。
花のように笑う少女は、小鳥のさえずりのように楽しげな声音で桜髪の少年に話しかけます。

「あたし、これからいっぱいいっぱい冒険するわ! 自分の足で歩いて、色んな場所にいくわ! ぱぱにも、あたしが会いにいく!」
「オレもいっぱい色んなとこ行って、そんで父ちゃんにも会いにいくんだ」
「ふふ、おんなじだね」
「おう。お前も早く会えるといいな」

心地良い少女の声に、少年はほんの少しだけ聴き入っていました。けれど、すぐに別の声が耳に届きました。桜髪の少年の名前を呼んでいます。そこでようやく、少年は一緒に来た大人の存在を思い出しました。

「げっ、ギルダーツのこと忘れてた! 早く戻んねーと!」
「もう帰っちゃうの?」
「お、おう。ここまで一緒に来た奴がオレらのこと捜してんだ」
「…また、」

金髪の少女が綻んだ顔で笑います。
桜髪の少年は嬉しそうに頷きます。



一番星のまたたく夜空で
ぼくらはひとつ約束をしました。
冒険の先にあるひとつの未来を。



2014.02.19
小さい頃の記憶って案外覚えてないものよな。
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