気侭日記

気侭にのんびりと更新中。

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2013-03-14-Thu-13:24

【 小説付き 】 323▼

▼ごっちんこ

右のナツくんが妹で左のるーちゃんがぼく画。
双子の日にちなんで2人で合作してみたよななつるちゃん。
やっぱり同じ画材ectでもおんなじ絵ってできないよねって。
モノクロの方が特に顕著で面白いなぁと思いつつ。

▼まさかの途中保存してしまったなど
ちなみにただ今静岡まで旅行にきてます。
寒いです。とにかく今は寒いです。
高校時代の部活の集まりなわけですが女の子は可愛くなってるのに男の子が代わり映えしない不思議。
とにかく寒い。室内に入りたい。
人生で初めて朝風呂に入りました!乙なもんだぁ〜

春コミの話。
サイトに新刊の情報はうpりましたー!妹ありがとう(`・ω・ ´)
新刊はヒュパスのみで、既刊はすべて持っていきます。
当日は萩野もいるのでスケブ等気軽にお声かけくださいな!
新刊の表紙がポスターになってます。

追記に久々なつるちゃん小説。
そのうち一人称でも書いてみるかなぁ…

【ちるはらさくはな/FTナツルー】













誇るものあれば、散りゆくもあり。
それたしかに人の心と同じなればいとをかし。







「花占いって知ってる?」

仕事終わりに立ち寄った果樹園で、木に佇む小さな白い花を見ながらルーシィが聞いた。隣で同じように木を見上げ、しかし花ではなく実の方を見ていたナツは「花占い?」と訝しげにルーシィに視線を落とした。

「花で誰かの運勢を占ったりすんのか? カナみてぇに」
「んー、運勢を占うことは出来ないわ。花占いは…そうね。例えば、二つの選択で迷った時なんかに、花びらを一枚ずつ千切ってどっちにするかを決めたりするの」
「は、花を千切るのか…? ルーシィえげつないぞ」
「それは…ッ、仕方ないでしょ! そういうものなんだから!」

ムキになって反論するものの、ナツはやはり納得できないようで、半眼でルーシィを睨んでいる。確かに、伝聞だと綺麗に咲いた花を無理矢理毟り取っているようだ。百聞は一見に如かず、とルーシィは足元に生えていた花を二輪採り、ナツを手招きした。

「実際にやってみてあげる。そっちの方が分かりやすいわ」
「いあ、別に…」
「一回くらいイイじゃない、やってみましょ。じゃあ…『ハッピーは魚が好きか嫌いか』で」

「ハッピーが魚嫌いなワケねーだろ」と不貞腐れるナツを気に留めず、ルーシィは花弁を単語に合わせて一枚ずつ千切っていく。

「すき、きらい、すき、きらい、すき…」

最初はあまり乗り気ではなかったナツも、興味を引かれたのかはたまたルーシィに構ってもらえないのがつまらなくなったのか、花が律儀に散る様をおとなしく眺め始めた。
一枚、また一枚と千切られる度、青く茂る絨毯が彩られていく。そして花弁も残り数枚になり占いの結果が見える頃には、ナツは子どものようにキラキラと目を輝かせ、最後の単語を前に落ち着きがなくっていった。

「すき、きらい…すき!」
「スゲぇ!」

最後の一枚がはらりと散るのと、ナツが感嘆の声を上げたのはほぼ同時。無邪気に笑うナツに、ルーシィも一つ笑みを零す。そして、まだ花弁のついたそれをナツの前に差し出した。

「ナツもやってみる?」
「おう! じゃあ、『次エルザに勝てるか勝てないか』! 勝つ、負ける、勝つ、負ける…」
「それこそ花占いやらなくても分かり切ってるんじゃ…」
「勝つ、負ける、勝つ…ま、まけ…まけ…」
「ほらみなさい」
「う、うるせー! 花びらの枚数が少なすぎたんだよ! 別のでやったら絶対オレが勝つ!」

ナツは鼻息荒く吐き捨てると、地面にしゃがんで別の花弁を千切り始めた。しかし、エルザとの勝敗を占っては同じ結果になるようで、またムキになって別の花に移る。負けず嫌いもここまでくるか。ルーシィは息を吐き、自分も別の占いをしようと、足元の白い一輪を手に取った。

「何にしよう…」

だが、いざやろうとすると案外内容が思い浮かばない。将来小説家になれるかとか、次の仕事が上手くいくとか、今月の家賃が払えるとか、一応は考えてみたものの、占い特有のドキドキ感というものがなくていまいち触手が動かない。折角占うのなら、ハッピーの魚好きやナツの決闘の結果のように分かり切った事柄ではなくて、本当に未来が分からないものにしたかった。

そこまで考えてふと思い至る。
そうだ、ナツだ。

今までに何度となくナツの思わせ振りな言動には踊らされてきた。ナツだけではなく周囲の仲間も同様で、ナツがルーシィに気があるだの一目惚れだの有る事無い事を吹き込まれ、本気でナツを意識して避けるようなことをしてしまった事もあった。しかし、正直な話、ルーシィにはナツが色恋に興味があるとは思えないし、自分自身が恋愛の対象になるとも思えない。ナツはルーシィを「仲間」として大切には思ってるだろうが、慕っているわけではないのだ。確かにスキンシップの過度さやパーソナルスペースの狭さはあるが、それもやはり「懐き」の領域を出ない。ナツの人懐っこさは折り紙付きで、ルーシィだけでなく、他の仲間とも(過度のスキンシップはないだろうが)パーソナルスペースは狭いのだろう。自分だけが特別なんて思い上がり、できるはずがない。
けれど。

「……ナツに聞いたことないなぁ」

ナツにとって、自分が仲間以外の何者でもないことは十二分に理解っている。ギルドの仲間でチームメイト、それに尽きる。しかし、それはあくまでルーシィの予想であり、ナツに直接聞いたわけではない。無論、ルーシィに聞けるはずがないのだが、男女はどうしても考えや行動が異なってくるというし、もしかすると、万が一、自分がただ決め付けているだけなのかもしれない。

そう、これは占いだ。
興味本位にやってみたってバチは当たらないだろう。

ルーシィはそっと右手を上げ、静かに花弁を千切り始めた。

「ナツは、あたしのこと、すき…きらい…すき…」

ルーシィの口から単語が紡がれ、それに合わせて花弁が一枚ずつ地面に落ちていく。好きの気持ちが、嫌いの気持ちが、ひとつずつ散っていくようで、ルーシィの胸はその度キリリと痛んだ。

好奇心から始めた占い。
それは彼女を知らずのうちに一喜一憂させていた。それは淡い期待か、はたまた己を納得させるためか。気付けば結果に近付けば近付くほど、花弁をつまむ指は鈍くなっていた。あと数枚。ルーシィの背筋につぅと緊張が走る。

「すき…きらい…すき…きらい…すき…」

千切った時にする微かな音にすら、ルーシィの胸は締め付けられていく。たかが占いに、できることなら好きであって欲しいと、片隅で願うようになっていって。

そして最後、残ったのはーーー

「(…きらい、か)」

ルーシィはゆっくりと息を吐き、音を立てないように最後の花弁を千切り取った。力を緩めると、花弁はするりと指を離れ地面に落ちていく。地面に散った全ての花弁が小さな棘となり、ルーシィの心を、感覚を、苛むようで、ルーシィは人知れず唇を噛んだ。
何を勘違いしている。
こんなことを占おうとしたこと自体が、間違いなのだ。
やがて、最後のそれが歯がゆいほどの時間をかけようやく着地した。あぁやっと終わったと重い腰を上げようとするとーーー

続いてもう一枚、その傍に色彩が舞い降りた。

「……え?」

予想外の出来事に、一瞬ルーシィの思考が停止する。その間にも、次々とひらりはらり花びらは目の前を舞い落ち、自分の描いた白いキャンパスを上書きしていく。白色に紫、空、黄、そしてーーー桃色。
ルーシィはハッと我に返り、顔を上げた。すると、そこには予想した通り「彼」が立っていた。

「ナ、」
「気に食わねぇ」

ルーシィの言葉を遮って、ナツがぶっきらぼうに言い放つ。ルーシィは三度目を丸くした。

「…ただの占いよ?」
「絶対ェ違う。占いでも、あの結果は許さねぇ」
「許さないって…あんたねぇ。花の枚数にもよるんだから時の運ってものもあるじゃない。何ムキになってるのよ」
「ルーシィこそ」

ナツは不機嫌に唇を尖らせて、一歩ルーシィに近付いた。

「気に入らねぇ結果だったんだろ」
「んな…ッ!?」

思わぬ反論に、ルーシィがギクリと固まる。自分本位なナツを諌めようと言った言葉が、まさか全て自身に跳ね返ってこようとは。そしてそれを思うということはつまりーーー図星ということで。

ナツがルーシィ自身を「きらい」だという事実が気に入らないというのか。信じられないというか。そんなの盲信なのに。ルーシィは仲間の中では誰よりもナツとの繋がりが短い。相手の、ナツの、気持ちなんて、理解できるはずないのに。ナツだって、ルーシィの気持ちを理解してないはずなのに。
ない、はずなのに。

「なん、で…そう思うのよ…」
「悔しい時の顔してた」

ナツはいつもルーシィの気持ちを汲み取ってくれる。
一番欲しい言葉をくれる。
ナツばかり。
ナツばかり。
あたしを、「ルーシィ」を解っている。

そんなの、ズルい。

「…ナツだって、不貞腐れてるじゃない。あたしだけじゃないわ」
「お互い様だろ。つか、占いが悪いんだ! あんな結果出すから!」
「あはは、あんたがエルザに勝つにはまだまだ修行が足りないってことでしょ」
「……」

ルーシィの言葉に、ナツが険しい顔でグッと押し黙る。それはまるで、口が滑ったと言わんばかりの反応で、ルーシィは口の中でほくそ笑んだ。

「ナツってば別のこと占ったんだぁ」
「ち、ちがっ…あ、いあ、違くなくて…」
「何よぉハッキリしないわね! ねぇねぇ、何を占ったの?」
「…ッ、ルーシィこそ教えろよ!」
「そこであたしに振る!? い、言わないわよ! あたしが先にナツに聞いたの!」
「じゃあオレが言ったらルーシィは言うのかよ!」
「い…」
「い?」
「…いわない」
「オレだけとかズリぃぞルーシィ!! 聞き逃げすんのか!?」
「するつもりだったわ! だから言いなさい!」
「お、おぉ!? いっそ清々しいな!? そういうの嫌いじゃねぇけどそれとこれは話が違ぇよな!?」
「ちっ、騙されないか」
「ルーシィ…ッ、こんにゃろ!」

ナツは自分の右手に残っていた色とりどりの花弁を、ルーシィの頭上に思い切り振りかけた。「やったわね!」とルーシィも足元に散らばるそれを両手で掬い上げ、そのままの勢いでナツに浴びせる。ルーシィとナツがそれぞれに放った花弁は青々とした草と交じり合い辺りをひらりはらりと舞い踊る。その間から覗くナツの髪色と合間って、不思議と幻想的な印象をルーシィに与えた。

「桜吹雪みたい」

ほんの少しだけナツの姿に見惚れて、思わずそんな言葉を零した。ルーシィはしまったと慌てて閉口し、恐る恐るナツの様子を窺う。そこにあったのは、

驚くほど優しくて、柔らかくて、温かい笑顔。

「なぁルーシィ。桜ってさ、咲いてるより散ってる時の方がきれいだって思うよな」

どういうこと?とルーシィが首を傾げると、やはりナツは笑顔のまま続けた。

「今のルーシィの顔の方が、ルーシィらしいよなって」



さくらはちるはな
咲き誇るだけが花じゃないから。
散り始めて咲き始める花もあるのだと。







「で、結局あんた何を占ったのよ」
「まだその話続いてたのか。諦め悪ぃなルーシィ」
「気になるんだもの。ナツが珍しく隠すし」
「隠してるっつーか…タイミングっつーか…とにかく、言いづらくなっちまったんだよ」
「尚更気になるじゃない」
「だ、だ、だってよぉ、る、ルーシィはオレのこと占ったりしねぇだろ?」
「え、あ、はぁ!? ななななに言っちゃってんのよ! そ、そんなはずないでしょ! あ、あんただって…っ、あたしのこと占ったりしないでしょ!?」
「い、いあ…あー…あー…あうん」
「あうんってナニ!?」


2013.03.13.
自分が納得する結果にするのがナツくんの特技。
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